司法書士・行政書士のまつむら(@masakimatsumura)です。
今日は、最近読んだ本をご紹介します。
ちくま新書 発行は、2012年4月10日です。
今回読む際に、めっちゃ感情移入して読んでみよう!と、誤解を恐れずに言えば、エンターテインメント(小説など)を読むような気持ちで読んでみました。論理的な検討は、後回し。感情のおもむくまま、著者の竹信先生に憑依して、文中の登場する方々に感情移入して読んでみました。すごく読みやすく感じました。この読み方、固い本に対して初めてやってみたのですが、オススメかもしれません。
そして、今度、感想を書く際には、1回、論理的な検討?をする必要があるかと思うのですが、ここで言う「論理的な検討」とは、とりあえず、自分の立場を明確にすることかな?と思いました。間違ってても良いので、自分の立場をとりあえず持っておく、ということです。
私の立場は、基本は労働者側に立ち、同一価値労働同一賃金は、個別具体的な賃金差別を解消するツールとしては使うが、法律とする必要はないんじゃないか?という立場です。
何の前触れもなく突然出てきた、同一価値労働同一賃金に関しては、次のブログをご参照ください。リンクの一番最初の事案は、今回取りあげる竹信先生の著書にも出てきます。この戦い方は、本当にすごい!と思いました。
自分の考えは、うちの会社は、同一価値労働同一賃金で行きます!うちの会社は、昔ながらの年功序列です!うちの会社は、独自基準があります!これは、それぞれの会社で決めてよいことなんじゃないかな?と。
同一価値労働同一賃金に対して、批判的な言説を読むと、同一価値労働同一賃金が法律となった社会を想定されている、ように読めるんです。少なくとも個別具体的な差別を解消するツールとしては、役に立つよね?と思っています。
また、そもそも同一価値労働同一賃金を日本経団連は、別の意味に定義づけをしているみたいです。これは、竹信先生の本にもありました。こちらのリンクが分かりやすかったです。
さらに、本書の発行は、2012年4月10日であり、著者は、その前年の東日本大震災の福島の原発事故の収束作業にあたった方への取材もなさっております。伝えられた状況は、あまりにもひどいと私は思いました。著者は、賃金のみならず、安全衛生までを差別されている、派遣社員、請負社員の実態をたんたんと描き出されています。今回は、ルポということでしたが、ほかの本も読んでみようと思います。
差別ってことばは好きじゃないけど、別に政治的発言はしようとも思わんけども、っていう方にもオススメします。今、何が起きているのか?ということは、何が事実なのか?っていうのは、それぞれでキチンとお調べになればよいことなのでですねー。