給料ファクタリング ヤミ金被害110番が令和2年10月10日(土)開催されます。主催は、熊本県青年司法書士会です。給料ファクタリングってなに?という方はこちらのリンクをどうぞ。警視庁のHPです。https://t.co/l8n0LyhkGX pic.twitter.com/nLDaoQPmwk
— 松村正樹☆彡初心者Pythoner (@masakimatsumura) 2020年9月1日
給料ファクタリング ヤミ金被害110番が令和2年10月10日(土)開催されました。主催は、熊本県青年司法書士会です。
給料ファクタリングとは何か?の説明の前に、まずヤミ金被害のご相談・対応についてご説明します。そのあとに、給料ファクタリングについてのご説明をいたします。
- ヤミ金とはなにか?
- 違法な金利について
- ヤミ金にお金を返さない!民事上のロジックとは?
- ヤミ金の相談対応はこんな感じです
- 給料ファクタリングは、貸金業にあたるのか?(貸金業法の登録が必要か?)
- 給料ファクタリングはそもそもどういう形態なのか?
- 給料ファクタリングを紹介するサイトを作成することはやめましょう
ヤミ金とはなにか?
金融庁のサイトの定義をみてみましょう。
ヤミ金融は、貸金業法に基づく登録を受けずに、違法に貸金業を営む業者です。登録を受けた「貸金業者」ではありません。
ヤミ金融の中には、違法な金利での貸付けを行ったり、借り手を精神的に追い詰めるような過剰な取立てを行うものもあります。
ヤミ金融からは、絶対に借りてはいけません!!
まず貸金業を営むためには、貸金業法に基づく登録が必要ですよ、ということが書いてあります。
違法な金利について
次に、金利についての規制をみていきます。
さきの登録に関する法律は貸金業法でしたが、金利についての規制として、これ以上の利息をとると刑事罰が科せられますよという法律(出資法)があります。
これは年利20%です。
年利ですよ。
ヤミ金にお金を返さない!民事上のロジックとは?
さきほどの指摘は、刑事上の話でした。
次の話は、民事の話です。
公序良俗に反する貸付には、借りたお金をいっさい返さなくてよい(借りた元本すらも返さなくてよい)という最高裁の判決があります。
裁判例結果詳細 | 裁判所 - Courts in Japan
借りた元本すら返さなくてよいという法律構成は、不法原因給付という不当利得請求権の例外として民法に規定があります。
この法律構成で、ヤミ金にはいっさいお金を返す必要がないことになります。
ヤミ金の相談対応はこんな感じです
まず、上記の元本も返さなくてよいんですということをご説明します。
次に、ご本人の携帯でヤミ金に電話をしてもらいます。
ご本人の口から、今後いっさいの支払いをしませんということを宣言してもらいます。
ヤミ金業者が、ごちゃごちゃ言ってくるので、そこで司法書士が電話をかわってヤミ金業者と話をします。
その後のヤミ金側の対応はそれぞれです。
やたらソフトな方もいらっしゃいます。
基本的には、今後いっさいの支払いをしないことを伝えて、電話を切ることになります。
ひとまず、ここまでがヤミ金のご相談対応に関する説明でした。
次に給料ファクタリングとは何か?ついてご説明いたします。
給料ファクタリングは、貸金業にあたるのか?(貸金業法の登録が必要か?)
給料ファクタリングは、貸金業にあたるのか?(貸金業法の登録が必要か?)
給与の買取りをうたった違法なヤミ金融にご注意ください!:金融庁
給料ファクタリングは、貸金業にあたり、貸金業法上の登録が必要ですというのが金融庁の回答です。
給料ファクタリングはそもそもどういう形態なのか?
警視庁のサイトの案件を法律行為の面から図示しています。
たしかに債権譲渡であるということは言えると思います。
ただし、実質は貸金業にあたるということで、貸金業法の登録をしなければ、ヤミ金です。さきほどの金融庁の回答をご確認ください。
また、上記案件で、10万円の返済が「借入」から15日後であった場合、年利は1042%となります。利息制限法で認められた金利は20%であることもご確認ください。
当然のことながら出資法上の刑事罰の対象となっていることもご確認ください。
給料ファクタリングを紹介するサイトを作成することはやめましょう
最近のNHK「クローズアップ現代」にて、ヤミ金、給料ファクタリングの特集がありました。
その中で、匿名で無登録の貸金業を行っている方のコメントがあったように思います。たしか不動産業をなさっていて、「ちょっとした副業です」みたいなコメントだったかと。
やめてw それ刑事罰ありますよw という気持ちでした。
この記事を読んでいただいて、よし!もうかりそうだから今からやろう!という方は論外なのですが、もしかしたら紹介業(サイト作成)ならばOK!という判断をなさる方もいらっしゃるかもしれません。
これもやめておきましょう。
ふつうにASPに紹介案件があるのが怖い……。どんな法的判断をしているのか……。