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「アイアムアヒーロー」の花沢健吾先生と浦沢直樹先生の対談をみた「浦沢直樹の漫勉」


平成29年2月8日追記

平成28年2月8日時点では、まだ完結していなくて、どうまとまるかも全く想像つかずに、ひたすら連載の続きをまっているマンガです。

花沢健吾先生の「アイアムアヒーロー」です。

このブログ記事自体は、「浦沢直樹の漫勉」というテレビ番組で、花沢先生が(アイアムアヒーローが)フィーチャーされていたので、観ましたよ~という記事なのですが

番組の感想は、あとにして、
そしてすっごく後付けで申し訳ないのですが、
わたしは物語の内容をここは予想していたよ~という記事を書こうと思います。

 

 

「アイアムアヒーロー」作中の視点の問題


いきなり宮部みゆき先生へのインタヴューの引用になります。

──ご自身の小説作法について、愛読してきた作家とかの影響はなにかありますか?

宮部 描写に淫するっていうのは(笑)、スティーヴン・キングの影響がすごくあると思います。でも視点にこだわるとか、段取り臭くみえても書いてしまうのは……。わたし、速記を起こす仕事をしてたことがあるんです。速記録っていうのは、聞いたとおりをそのまま書いてはいけないんです。修文っていうんですが、修文の腕前が問われる。工業雑誌とか業界新聞の座談会とか講演会とかいろいろやって、そのとき、話されている意図を正しく伝えることについてすごく学んだので、その影響があると思います。つまり、頭の中で考えていることを文章にする際に、意外と理詰めに考えちゃう(笑)。それとミステリーのフェア、アンフェアの問題……これは佐野洋さんの『推理日記』なんかですごく勉強しました。今でも佐野さんの視点の法則に忠実でありたいと思うので、それは気をつけてます。たとえばわたしはデザイナーズブランドとかにまったく詳しくないので、わたしみたいな女性の視点なのに、おしゃれな格好をしてきた相手について、「アニエスb.の服を着て」なんて言っちゃ不自然ですよね。そうすると「洒落た感じのブラウスに、斬新なデザインのコートを着て」とか描写しなきゃならない。初対面の人が部屋に入ってきたときも、名乗られるまでは名前が使えない。それが刑事の部下だったとしても、「部下の大森が入ってきた」とは書けない。そうなると描写しなきゃいけない。そういうことは今でもこだわります。というか今の方がこだわっています。瑣末なことにはうじうじこだわりますね

出典:ミステリーの書き方 (幻冬舎文庫) 日本推理作家協会 編著

 

宮部みゆき先生は、佐野洋先生の「推理日記」からの影響をほかの場所でも言及なさっていると思います。

視点の問題です。

ここでは視点の法則と語っておられますね。

これを厳密に守ることを自らに課しておられます。ということをわたしは知識として知ってました。

視点人物が知らないことは書けない。

小説とマンガ表現は、また違う部分もあると思うのですが、わたしは花沢先生は、アイアムアヒーローにおいて、これをなさっていたのではないか?と思ってました。

視点が動いたことをわからせる描き方がなされています。

だからいずれこの○○は、○○するのだろう!と思って読んでまして(視点人物がいずれ知ることになるのだろう)

ただそうすると、こっちと矛盾するな~という感じだったのですが、今物語が進行して、わかっているところまでで一応矛盾はしないのかな?けどそりゃ想像できないわーという感じです。

はやく続きがよみたいマンガです。

 

テレビ番組「浦沢直樹の漫勉」花沢健吾先生の回をみました

 

おもしろい!めちゃめちゃおもしろい。こうやって考えているのか!という。ご自身が書けない(これは書いたらウソになるから書かない)ことをものすごく意識されているように聞こえました(これは視点の問題というよりは、作品との距離感みたいなニュアンスでおっしゃってたような気がします)。

 

絵ができあがる過程もおもしろかった

 

読者(私だけ?)は、ややもすると、最初からできあがったものとして、消費するんじゃないでしょうか?

そんなことないですかね?

もともとこのままあったんだってなんとなく思っているところないですか?作者が存在することが想像できない、といいますか。

作者の方がいて、こうやってできあがっていくんだ!という、アホみたいですが、これは新鮮な発見でした。

 

 

浦沢先生からの問いかけ「心象表現として雨を使うか?」

 

雨を降らせるか?降らせない。この主人公には、そんな奇跡はおこせない。この流れは、おもしろかったけど、めちゃめちゃおもしろかったけど。

 

創造主(花沢先生)がそのようなお考えなのでアレですが、私は奇跡がおきることを信じて読んでいます。続きは、全く予想できないけど、すごく楽しみにしています。

番組もおもしろかったですー。

ファンなのですが、「アイアムアヒーロー」映画はみてません。今からみようかな。とりあえず今日はこれまでっ。

 

ミステリーの書き方 (幻冬舎文庫)

ミステリーの書き方 (幻冬舎文庫)

 

ミステリーの書き方は、Kindle版で読むとすごく読みにくいです。もうちょっとどうにか編集できなかったのか?と文句を言いたい!けど内容は面白いのでぜひ。

 

推理日記 I (講談社文庫)

推理日記 I (講談社文庫)

 

わたしももう1回読み直そう!なにをめざしているのか?という感じですが。